金田一耕助の事件簿


は行
『廃園の鬼』昭和30年5月(信州・T高原)
依頼人 静養に訪れていたT高原で殺人事件を目撃し、謎をとく。
金田一耕助はT高原に静養に訪れていた。同じホテルには映画のロケ一行や元大学教授夫妻が宿泊していた。ロケの映画監督は元教授の夫人、高柳加寿子の最初の夫だった。そこへ2番目の夫で新聞記者の都築も訪れる。都築は金田一に呼び出されたというのだ。手紙は偽物だった。加寿子の三人の夫たちが揃った時、殺人事件が起きる。金田一耕助は橘警部とともに、廃園の展望台から男が女を突き落とすの目撃する。金田一らが駆けつけると、絞殺された加寿子の死体を発見する。金田一耕助が謎を解く。

朝倉加寿子

(あさくらかずこ)

レコード歌手。高柳加寿子の旧姓。                           

佐竹恵子

(さたけけいこ)

高柳加寿子の友人。

高柳加寿子

(たかやなぎかずこ) 

元大学教授、高柳慎吾の妻。映画監督の伊吹雄三、K新聞社会部記者の都築弘と結婚していた。
『華やかな野獣』昭和31年(神奈川)
依頼人 高杉奈々子
捜査主任 神尾警部補:?署
本牧の吉田御殿と異名をとる臨海荘では、マスクをつけた男女によって妖しげなパーティが開かれていた。明け方、館の女主で千姫と呼ばれる、高杉奈々子がベットの中で殺されているのが発見される。パーティにボーイの変装をして潜り込み調査をしていた、金田一耕助が事件の謎を解く。

葛城京子

(かつらぎきょうこ)

故高杉啓策の二号。

楠はま子

(くすのきはまこ)

高杉啓策の生前から使えていた、ばあや。

高杉奈々子

(たかすぎななこ)

高杉啓策と勝子の娘。啓一の義妹。吉田御殿の女あるじ。千姫と呼ばれている。              

高杉勝子

(たかすぎかつこ)             

高杉奈々子の亡母。故高杉啓策の2番目の妻。啓一の義母。

箱田

(はこだ)             

結婚により、臨海荘を退職。              
 『花園の悪魔』昭和28年4月(東京)
依頼人 山崎欣之助の両親
捜査主任 等々力警部:警視庁
東京郊外S温泉の旅館「花乃屋」の花壇で、女性の全裸絞殺死体が発見された。女は南条アケミというヌードモデルだった。金田一耕助は、犯人とされる山崎欣之助の両親から依頼を受け、事件の謎を解く。
賀川晴江
(かがわはるえ)
「東亜美術クラブ」所属のヌードモデル。
杉本チカ子

(すぎもとちかこ)

「東亜美術クラブ」所属のヌードモデル。
南条アケミ
(なんじょうあけみ)
「東亜美術クラブ」所属のヌードモデル。

千代

(ちよ)

旅館「花乃屋 」の女中。
安川ナオミ
(やすかわなおみ)
「東亜美術クラブ」所属のヌードモデル。
『薔薇の別荘』昭和33年5月25日(神奈川・鎌倉)
依頼人 吉村鶴子
捜査主任 藤尾警部補:?警察署
北鎌倉にある吉村鶴子の別荘は、彼女が植えた色とりどりの薔薇ゆえに薔薇の別荘と呼ばれていた。そこへ鶴子の親戚一同と顧問弁護士の鍋井賢蔵が呼ばれる。金田一耕助も招待されていた。その夜、鶴子が密室の中で首を締められ殺される。金田一耕助が密室の謎を解く。

浅井みゆき

(あさいみゆき)

吉川鶴子の姪。加藤朝彦の従妹。

川辺千代子

(かわべちよこ)

吉川鶴子の義姉。吉村兼次の姉。川辺良介の妻。

児玉浅江

(こだまあさえ)

児玉健の亡養母。大工、故児玉浜吉の妻。

小森峰子

(こもりみねこ)

吉村鶴子の別荘の管理人。

戸田やす子

(とだやすこ)

吉村鶴子の義姉。故吉村謙次の兄、戸田辰蔵の妻。

古河幸子

(ふるかわさちこ)

吉村鶴子の義妹。故吉村兼次の姉。古河達吉の妻。

堀口節子

(ほりぐちせつこ)

故堀口一義の妻。堀口三枝子の亡母。

堀口三枝子

(ほりぐちみえこ)

吉村鶴子の秘書兼付添婦。

堀口一義、節子の娘。元キャバレー・ローズのダンサー

吉村鶴子

(よしむらつるこ)

キャバレー・ローズの経営者。故吉村兼次の妻。児玉健の母。故堀口一義の元妻。

浅草の洋酒問屋吉村家の長女。糖尿病とリューマチを患い車いす生活をおくっている。

『柩の中の女』昭和33年3月(東京・久我山)
依頼人 等々力警部(捜査協力)
警部 等々力警部:警視庁
美術家、古垣俊雄が春興美術展に出品した「壷をもつ女」の中に、古垣の元妻、和子の死体が塗り込められていた。和子は、同業の森富士郎の愛人となっていた。森は失踪していた。金田一耕助が謎を解く。
池田アイ子
(いけだあいこ)
美術家、森富士郎家のばあや。
江波ミヨ子
(えなみみよこ)

ヌードモデル。

美術家、古垣俊雄の愛人。

古垣和子
(ふるがきかずこ)

古垣俊雄の元妻。

美術家、森富士郎愛人。

『日時計の中の女』昭和35年9月〜11月(東京・成城)
依頼人 田代啓子
警部 等々力警部:警視庁
人気作家、田代裕三の家の庭に置いてあった日時計の中から女の死体が出て来た。女は家の元の持ち主の愛人、珠子だった。死体が出た後から勇三の妻の啓子はノイローゼになり金田一耕助のもとに訪れるが、金田一が他の事件に関わっている間に、啓子の妹、晶子が殺される。金田一耕助が女の嫉妬の末の殺人の謎を解く。

井出

(いで)

ばあや。

神保鶴代

(じんぼつるよ)

画家、神保晴久の妻。

須藤珠子

(すどうたまこ)

元キャバレーのホステス。

日時計の中からミイラ化した死体で発見される。

田代啓子

(たしろけいこ)

作家、田代裕三の妻。堀晶子の姉。

堀晶子

(ほりあきこ)

田代啓子の妹。

堀啓子

(ほりけいこ)

田代啓子の旧姓。

松並可南子

(まつなみかなこ)

田代裕三のいとこ。デザイナー。

道玄坂の服飾店「ミモザ」の経営者。

『瞳の中の女』昭和33年5月(東京)
依頼人 斎田愛子 
警部 等々力警部:警視庁
新聞記者の杉田弘は頭を殴られ記憶喪失になっていた、記憶に残っているのはひとりの女の顔だけだった。一年後、入院先の火災の後、記憶を取り戻す。弘の記憶の中にある女は誰なのか? 金田一耕助が謎を解く。
川崎不二子
(かわさきふじこ)
陳隆芳の愛人。灰田太三と関係がある。
斎田愛子
(さいだあいこ)
杉田弘の婚約者。
杉田秋子
(すぎたあきこ)
杉田直行の妻。弘、久、尚子の母。
『火の十字架』昭和34年5月(東京)
依頼人 殺人予告の手紙に呼び出され、事件に遭遇(捜査協力)
捜査主任/警部 高橋警部補:淀橋署、関森警部補:浅草署、神保警部補:下谷署/等々力警部:警視庁
金田一耕助の元へ殺人予告の手紙が届く。金田一と等々力警部が新宿「パラダイス劇場」に赴くと、劇場の経営者でヌードダンサーの星影冴子が睡眠薬で眠らされ、トランク詰めにされ届けられる。そして冴子の三人の愛人の一人、立花良介がベッドに縛り付けられ、硫酸をかけられ惨殺される。金田一耕助が、恐ろしい企みを暴く。
権田やす子
(ごんだやすこ)
浅草馬道の「ゴンダ運送店」の経営者、権田平蔵の妻。
花園千枝子
(はなぞのちえこ)
劇団「南十字星」のスター。
富士愛子
(ふじあいこ)
「パラダイス劇場」のヌードダンサー。
星影冴子
(ほしかげさえこ)

浅草、新宿、深川の「パラダイス劇場」の経営者兼ヌードダンサー。

立花良介、三村信吉、滝本貞雄の三人の愛人がいる。 

『病院坂の首縊りの家』昭和28年8月/昭和48年4月(東京)
依頼人 

本條直吉:本條写真館店主

捜査主任/警部

芥川警部補:大崎署、栗原警部補:玉川署、甲賀警部補:高輪署、真田警部補:高輪署、

塩月警部補:渋谷署/等々力警部:警視庁、加納警部:警視庁

 
石川鏡子
(いしかわきょうこ)
本條直吉の秘書。
伊藤泰子
(いとうやすこ)
ジャズコンボ「アングリーパイレーツ」のメンバー佐川哲也の住んでいるアパート「いとう荘」の大家。
伊藤貞子
(いとうさだこ)
伊藤泰子の娘。
井上美禰子
(いのうえみねこ)

作詞家、井上良成の妻。

元流行歌手。 

遠藤多津子
(えんどうたつこ)
法眼弥生の付き添い看護婦。

(きよ)
割烹旅館「松月」の女中。
菊池寛子
(きくちひろこ)

風間俊六のかつての愛人。

クラブ「K・K・K」の共同経営者。

里子
(さとこ)
法眼家のお手伝い。
関根いと子
(せきねいとこ)

関根美穂の祖母。

関根玄竜(彫刻家)の妻。

関根幾久子
(せきねきくこ)
私立大学教授、関根隆一郎の妻。
関根美穂
(せきねみほ)

法眼鉄也の幼なじみ。

外交官、関根健造の娘。


(たえ )
上方料理の店「ひさご」の女中。
(東宝'79:中井貴恵) 
田辺光枝
(たなべみつえ)
五十嵐泰蔵の妻。透の母。滋の祖母。滋の戸籍上の母。
(東宝'79:三条美紀)
チャコ
(ちゃこ)

兵藤房太郎のガールフレンド。

ヌードモデル。

法眼朝子
(ほうげんあさこ)

法眼鉄馬の亡妻。

五十嵐剛蔵の娘。

法眼千鶴
(ほうげんちづ )
法眼琢磨の長女。鉄馬の妹。五十嵐猛蔵の妻。弥生の母。
(東宝'79:入江たか子)(TBS'90:伊吹友木子)
法眼万里子
(ほうげんまりこ)

法眼琢也、弥生の長女。(古沢)三郎の妻。

由香利の母。

法眼弥生
(ほうげんやよい)
法眼琢也の妻。桜井健一と千鶴の娘。五十嵐猛蔵の養女。 
(東宝'79:佐久間良子)(TBS'90:山本陽子) 
法眼由香利
(ほうげんゆかり)
法眼三郎と万里子の長女。弥生の孫。滋の妻。鉄也の母。 
(東宝'79:桜田淳子)(TBS'90:川上麻衣子)
本條文子
(ほんじょうふみこ)
本條直吉の妻。徳彦、直子の母。
町田啓子
(まちだけいこ)
関根美穂の友人。
宮坂すみ
(みやさかすみ)
法眼琢也の母。鉄馬の愛人。
(東宝'79:白石加代子)
八重
(やえ)
赤提灯「ちぐさ」の女給。
山内冬子
(やまうちふゆこ)
法眼琢也の愛人。敏男の義母。小雪の母。病院坂の家で首つり自殺する。
(東宝'79:萩尾みどり)(TBS'90:あいはら友子)
山内小雪
(やまうちこゆき)
法眼琢也、山内冬子の娘。敏男の義妹。
(東宝'79:桜田淳子)(TBS'90:川上麻衣子)
山崎よし江
(やまざきよしえ)
「緑が丘マンション」管理人の妻。
『不死蝶』昭和28年9月(長野・射水)
依頼人 矢部杢衛
捜査主任 江藤警部補:射水警察署/神崎署長:射水署            
金田一耕助はある女性の素性を調査するため、湖畔の町射水を訪れた。23年前矢部家の次男英二を殺したといわれる玉造朋子と、ブラジルのコーヒー王の養女鮎川マリの母、君江が同一人物ではないかという、矢部杢衛からの依頼であった。その杢衛が鍾乳洞の中で殺される。 金田一耕助が、23年前の真実をもつきとめる。
鮎川君江
(あゆかわきみえ)

鮎川マリの母。

長年、アルフォン・ゴンザレス家の家事取り締まり役をやっていた。玉造朋子

鮎川マリ
(あゆかわまり)
ブラジルのコーヒー王、アルフォン・ゴンザレスの養女。玉造朋子と矢部慎一郎の娘。都の姉。
(毎日'78:竹下景子)(TBS'88:有森也美)
河野朝子
(かわのあさこ)
鮎川マリの家庭教師。

(毎日'78:松浦康世)(TBS'88:川島美津子


(さく)
鮎川家の臨時のお手伝い。列車の中で古林徹三と金田一耕助に遭遇した男の妻。
白川雪枝
(しらかわゆきえ)
宮田文蔵の愛人。
玉造乙奈
(たまつくりおとな)
玉造朋子の母。康雄、由紀子の祖母。昔、矢部杢衛の恋人であった。
(TBS'88:進藤幸)
玉造朋子
(たまつくりともこ)

玉造家の娘。矢部慎一郎の恋人。

矢部杢衛の次男の英二を殺し、鍾乳洞の井戸に身を投げたと言われている。

玉造由紀子
(たまつくりゆきこ)

玉造家の娘。玉造康雄の妹。高校生。鮎川マリの従妹。

(TBS'88:宿利千春)

マリーナ・ゴンザレス
(まりーな・ごんざれす)
鮎川マリのブラジル名。
矢部都
やべみやこ
矢部慎一郎、峯子の長女。矢部杢衛の孫。玉造康雄の恋人。鮎川マリの従妹。
(毎日'78:栗田ひろみ)(TBS'88:佐倉しおり)
矢部峯子
(やべみねこ)
矢部慎一郎の妻。都の母。宮田文蔵の妹。
(毎日'78:岩崎加根子) (TBS'88:宮下順子)
『洞の中の女』昭和32年3月(東京)
捜査主任/警部 下山警部補:所轄署/等々力警部:警視庁

ある家のケヤキの木の洞からセメント詰めの全裸死体が発見された。死体は家の元の持ち主の愛人だった女だった。金田一耕助が恐ろしい女の犯罪をあばく。

岡沢ハルミ
(おかざわはるみ)
根岸喜美子の友人。
甲野珠子
(こうのたまこ)

日疋隆介の二番目の妻。

キャバレー「ドラゴン」の元ナンバーワンホステス。

高井千代子
(たかいちよこ)
甲野珠子が離れを借りていた高井啓三の妻。
根岸和子
(ねぎしかずこ)
作家、根岸昌二、喜美子の長女。
根岸喜美子
ねぎしきみこ
作家、根岸昌二の妻。和子の母。
日疋兼子
(ひびきかねこ)
日疋隆介の亡妻。 心臓マヒで死亡。
山本田鶴子
(やまもとたずこ)

キャバレー「ドラゴン」のダンサー。

品川良太の内縁の妻。

『本陣殺人事件』 昭和12年11月(岡山)
依頼人 久保銀造
警部 磯川警部:岡山県警

一柳家の長男、賢蔵と久保克子の婚礼が行われた。早朝、二人が泊まった離れから、時ならぬ 叫び声の後、琴が鳴った。夜半から降り始めた雪が止み、離れの周りには足跡一つなかった。 下男が雨戸を叩き割って中に入ると、賢蔵と克子がずたずたに斬られ、血の中に倒れていた。金屏風には三本指の指紋が残されていた。克子の叔父銀造から、呼び寄せられた金田一耕助が「密室トリック」の謎を解く。

一柳秋子
(いちやなぎあきこ)
一柳隼人(作衛の弟)の長男、良介の妻。一柳家に同居している。
(ATG'75::山本織江)(フジ'92:吉行和子) 
 一柳糸子
(いちやなぎいとこ)
一柳作衛の妻。賢蔵、隆二、妙子、三郎、鈴子の母。

(東横京都'47:杉村春子)(ATG'75:東龍子)(毎日'77:淡島千景)(TBS'83:高峰三枝子)

 (フジ'92:佐久間良子)

一柳鈴子
(いちやなぎすずこ)
一柳作衛の次女。賢蔵の妹。虚弱で腺病質、知能も遅れている、琴の名手。

(東横京都'47:八汐路恵子)(ATG'75:高沢順子)(毎日'77:西崎みどり)(TBS'83:牛原千恵)

(フジ'92:小田茜)

一柳妙子
(いちやなぎたえこ) 
一柳作衛と糸子の長女。賢蔵の妹。隆二、三郎、鈴子の姉。上海在住。
(フジ'92:古手川祐子)
一柳克子
(いちやなぎかつこ)

一柳賢蔵の妻。父の久保林吉亡き後、叔父の銀造に育てられ、岡山市の女学校に勤務している時に、賢蔵と知り合い結婚を申し込まれる。賢蔵との婚礼の夜、斬殺される。

(東横京都'47:風見章子)(ATG'75:水原ゆう紀)(毎日'77:真木洋子)(TBS'83:山本みどり)

(フジ'92:森口瑶子)


(きよ)
一柳家女中。
(ATG'75:服部絹子)
久保克子
(くぼかつこ)
一柳克子の旧姓。久保銀造の姪。

白木静子

(しらきしずこ)

一柳(久保)克子の親友。女子校の教諭。

(東横京都'47:原節子)(ATG'75:村松英子)(毎日'77:松村康世)(TBS'83:大塚良重)

(フジ'92:牧瀬里穂)

飯屋の女 三本指の男に道を聞かれる。
(ATG'75:三戸部スエ)

(なお)
一柳家下働き女中。婚礼の夜、怪しい男から賢蔵宛の手紙を受け取る。 
(ATG'75:小林加奈枝)