講演会


演 題 江戸川乱歩と横溝正史
講 師 立教大学江戸川乱歩記念大衆文化研究センター員 落合教幸(おちあいたかゆき)氏
月 日 2009年9月29日(火)
会 場 藤沢市御所見公民館ホール

 神奈川近代文学館で開催される「大乱歩展」を前に開催された、乱歩と関わりのある三人の作家のぶんがく講座の第一回目。

 一「旧江戸川乱歩邸について」(旧乱歩邸が現在どうなっているか、写真などをつかって案内します。)
 乱歩邸は、外から応接間を見たことがあるが、二階は畳じきであるとか、シムノンを泊めるために建て増ししたのに、結局来日しなかったとか、応接間に置いてある机は執筆に使われることはあまりなかったなど。

 二「江戸川乱歩と横溝正史」(若き日から友人であり、探偵作家として共に歩んできた二人の行動をふりかえります。)

 乱歩が横溝へ「トモカクスグコイ」と電報を打ち、東京へ呼び寄せたのは有名な話だが、その理由が乱歩が映画を撮ろうとしていて、横溝を呼んだというのは初めて知った。結局その企画は流れ、責任を感じた乱歩が森下雨村に言い「新青年」の編集者に据える。

 三「『本陣殺人事件』をめぐって」(戦後すぐ発表された『本陣殺人事件』を乱歩がどう受け止めたかついて論じます。)
 怪奇性は少なさや、犯人の動機の問題などについてなどなど。
 市民大学ということで、老人の方が多かった、中には乱歩も横溝も読んだことがないんじゃない?ホント興味があって来たの?感じる人もいたが、「少年」連載の「少年探偵団」をリアルタイムで読んでいた方が何人もいてさすがだわと思ってしまった。